医療費控除の留意点

こんにちは。

今回は医療費控除についてです。
一般的なことは大体周知されていると思いますので、今日は補足や盲点になりそうな点についてご説明いたします。

1.10万円未満でも控除が出来る場合
①セルフメディケーション税制を受ける場合
通常の医療費控除に変えて、健康診断やインフルエンザ予防接種をしていること等を条件に、ドラッグストアで購入した一定の医薬品の購入費用を控除対象にすることが出来ます。この場合は購入費用のうち12,000円を超える金額が医療費控除の金額になります。

②所得が200万未満の場合
一般的に医療費控除は10万円を超えた部分という認識があると思いますが、所得が少なかった場合は所得金額×5%を超える金額が控除対象になります。所得金額が100万円だった場合は5万円を超えれば超えた部分は控除が可能です。いつも10万円に満たない場合でももし奥様がパートで収入がある場合などは奥様で控除が出来るかどうか検討の余地があります。

2.医療費等通知書を使う場合
平成29年から、医療費の領収書の集計に変えて、1月に健康保険組合から送られてくる医療費等の通知書の金額を控除金額としてもOKになりました。この通知書は1月~9月までの金額ですので、10月以降の医療費の金額は別途領収書で計算して追加します。ただ注意しなければならないのは、この医療費の通知書は保険適用の医療費しか載っていませんので、歯医者などの自由診療の金額で医療費控除の対象になるものがある場合は、その金額を別途追加しないと損をしてしまいます。
結局この通知書を使うよりも領収書を1年分集計した方が間違えが無さそうですね。

3.医療費から控除する補填金、保険金
医療費が高額になったため後で高額医療費の還付金等を受け取った場合は、その金額を差し引いて医療費の金額を計算します。また民間の保険金を受け取った時も同様にその保険金を差し引いて医療費の金額を計算します。ここで留意点は、差し引く保険金はあくまで治療の補填として支払われる医療保険金や入院費給付金などに限りますので、例えばがん診断一時金などは治療費の補填ではありませんので差し引く必要はありません。また保険金の支払原因になった医療費より医療保険金が多かった場合でも、その多い部分の金額を他の医療費から差し引く必要はありませんのでご注意ください。

4.カード払いの場合
医療費控除は実際に医療費を支払った人からしか控除出来ませんので、例えば奥様がご自身のカードで医療費を支払った場合は、ご主人で控除することは出来ませんのでご注意下さい。

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